福祉のこと

ソーシャルワーカーの記録:具体的な記録の仕方

今回はなかなか参考書も少ない、ソーシャルワーカーの記録方法についてです。

1.記録ってなに?

記録は、日々流れていく業務の中身を形に残るものとして位置づける手段であり、私たちの活動の証拠となるものです。

また、専門職(医師、看護師、リハビリスタッフ等)の記録は、単に事実を記載するだけではなく、援助プロセスを明らかにしたり、考えを整理したりする重要なものであるといえます。

①記録の種類

・日常的な記録:出勤簿、業務日誌、会計記録など

・評価のための記録:インテーク記録、アセスメントシートなど

・支援のための記録:ケース記録、グループワーク等の活動記録、カルテなど

②記録の機能

・情報の圧縮:出来事を記録化して残しておいたり、共有して他者に伝えたりできます

・情報の保持、伝達:出来事を記録化して残しておいたり、共有して他者に伝えたりできます

・情報の活用:統計データを作ったり、事実の再検証を行ったりできます

③記録の欠点、課題

・誤った情報の拡散・意図的な改ざんによる事実の歪曲

・書き手による解釈の違い

2.記録の書き方のポイント

①一文を短くする

1つの文章の中に複数の事柄を含めてしまうと、記録が読みづらくなるばかりか、意味を取り違えて読まれてしまったりする可能性があります。

長くなってしまったら、文章を分けてみるとスッキリすることが多いです。

②できるだけ正確に具体的な事実を書く

記録を書くときは、他の人も記録を読むことを意識してできるだけ具体的に正確な事実を書きます。

曖昧な表現になるときは、他のものと比較したり、数値化したりすることで、具体的に表現しやすくなります。

③事実の記載と判断の記載を明確にする

記録には、出来事の内容をそのまま事実として書く場合と出来事から考えたり、判断したりしたことを書く場合があります。

その際に事実なのか判断なのかが読み手にわかるようにします。

3.記録の文体

①斜述体

事実を時間に沿ってありのままに書いていく書き方です。

②要約体

出来事の要点を整理して、大事なポイントを書きます。

③説明体

自分の見解や意見を含んだ記録です。事実を記載している部分との区別を明確にしておくことが大切です。

4.構造的な記録法

看護の領域では、記録の合理化と正確さの両方を高めるために様々な記録法が開発され活用されています。

①フォーカス・チャーティング

Focus:焦点      記録で焦点を当てたい事

Data:データ        客観的な状況、データ

Action:行為         ソーシャルワーカーが行ったこと

Response:反応    利用者の反応

②SOAP

S(subjective)  :主観的情報   利用者の言葉や気持ちなど主観的な情報

O(objective)   : 客観的情報  観察や他の専門職から得られた情報

A(assessment): 評価     医師の診断や分析、解釈を行った総合的な評価

P(plan)          : 計画          目標を達成するための計画

明瞭性と具体性

記録は他のプロフェッショナルにとっても参照資料となるため、明瞭かつ具体的に書くことが重要です。

専門用語は必要最低限に留め、可能な限りシンプルな言葉を使用しましょう。

保護者のプライバシーと尊重

クライアントの個人情報を保護し、彼らの尊厳を尊重するために、記録は適切で公正でなければなりません。

記録を書くことは、ソーシャルワーカーとしての業務の一部であるだけでなく、クライアントへの支援と尊重を示す手段でもあります。

明瞭で具体的な記録は、私たちがクライアントに提供するサービスの質を高めるだけでなく、同僚や他のプロフェッショナルとの協力を円滑にし、クライアントに最適なサポートを提供するための鍵となります。

常にクライアントの尊厳とプライバシーを尊重することを忘れずに、記録の書き方を磨いていきましょう。ではまた。